<雪の好文亭>

 

 

 

−偕楽園の散策−

 偕楽園の表門(おもてもん)は西北端にあ
る四脚門(よつあしもん)で、この表門から
入園すると杉や竹の幽暗閑寂(かんじゃく)
の林間を通ることになります。
 そのまま進んで広場に出ると、急に明るい
好文亭と梅林を見ることになります。薄暗い
世界から急に明るい世界、つまり陰から陽の
世界へと導かれるのです。
 広場には多くの梅樹のほか、南側の崖の上
には萩やつつじの木が植えられています。こ
の南面の崖を南崖(なんがい)と呼んでいる
のですが、この一帯は有名な明治の俳人正岡
子規(まさおかしき)の「崖急に、梅ことご
とく、斜(ななめ)なり」の句で知られてい
ます。またここは、偕楽園内で最初に梅の花
が咲く所でもあり、その中腹には、水戸八景
の一つである、「僊湖之暮雪(せんこのぼせ
つ)」の石碑があます。
 好文亭の西側にある「七曲(ななまが)
り」という坂を降りると、やや広い平坦な
所があり、そこに「吐玉泉(とぎょくせ
ん)」と呼ばれる大理石の井筒(いづつ)が
あり、清水がこんこんと湧き出ています。

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